ちょうどこの時、
母が渡米し姉の家に泊まっていて
家族全員と連絡が取れなくなってしまって
大変心配な夜を過ごしたのを覚えています。
姉は母を事件の数日前に
ワールドトレードセンターに
連れて行ったとのことで
母からテロ数日前の最後のWTCの写真も
後日見せてもらったことを覚えています。
あれからもう20年なんですね・・・
2002年、テロから半年後
ひとりで訪れたWTC跡
まだ事件の後の悲しみが漂っていた
Ground Zero
随分前に個人で作っていた
旅の記録を載せたHPからコピーし掲載します。
***
5年ぶりに訪ねたNY
何の変わりもないどころか、
街は前にも増して治安が良くなり
随分綺麗になっていた
至る所に花が咲き乱れ、
人々も活気に溢れていた
不安を胸に海を渡った私は少し安堵していた
あの場所を見るまでは・・・
悩んだ挙句
やっぱり行っておかなくてはの気持ちに駆られ
ひとり降り立ったグランドゼロ
最寄駅はすべて閉鎖されたままだったので
recter stで下車
目の前に広がったのは想像を絶する空虚な空間
建っていた頃よりもWTCの大きさを垣間見たような気がした
事実とはわかりながらも、
嘘であって欲しいという願いからか
ずっとブラウン管の向こう側だけで
起こっている事のような錯覚に陥っていたが
ここに来た途端
一瞬にしてすべてが自分の中で現実になってしまった
Windows Of The World
世界一空に近いレストランで
浮き足立ったまま食事した時には
雲の上から周りを見下ろしているような感じがして
感動で涙がとまらなかった
食事をしながら見下ろした
夜の摩天楼の美しさは、
今でもしっかり胸に焼き付いている
93年のテロ直後厳しくIDチェックされ、
挙句の果てにボヤ騒ぎで
家族全員煙の中祈るような気持ちで降りたエレベーター
亡き父と一緒に360度のパノラマを満喫するため、
はしゃぎながら何度もぐるぐる回った展望台
すべてがイッキに胸にこみ上げてきた
気が付いたら世界規模の悲しみの現場で、
ワタシときたら個人的な思い出を
ただただ噛締めていた
でもそうなのかも知れない
降り立ってみて初めて個人
ひとりひとりの悲しみの現場なのだと気がついた
ワタシは大切な思い出の場所が奪われたにすぎないが、
多くの人は愛する人の大切な命が
この場で一瞬にして奪われてしまったのだ
ひとりひとりの悲しみが少しでも癒されるように
心から祈りをささげます